コロナウイルスと精神科 その5 重症者割合と蔓延期間

 慶応大学病院にコロナウイルス感染床以外で入院した患者に、コロナウイルスのPCR検査をしたところ、67人中4人が陽性でかつ無症状だったといいいます。これは、東京全体での蔓延度を表しているともいえます。東京の人口(2020年1月1日)13,951,636×4÷67=871,977人が東京の中の現在のPCR陽性者の予測人数となります。約87万人です。

 これは、現在、ウイルスが活動中の方です。下図の赤の部分です。もうすでに罹患して、ウイルスがいなくなり、抗体ができた人が下図の黄緑のところです。

 ところで、コロナウイルスで入院中の患者数(入院が必要な人を含む)は、NHK調べでは、4月20日時点で 2,546人です。

 現在PCR陽性者(現在の感染者。87万人)のうちの、入院を要する人の割合は、2,546÷871,977×100=0.29%です。入院を要するほど重症化する人は、感染者の0.29% なのです。それでも患者が集まってしまう病院では大変なことになっているということです。

 日本での蔓延は、欧米並みに進んでいるのではないでしょうか。しかし、0.29%という重症化率が、なぜか欧米よりずっと低いのではないでしょうか。

 従来、感染したうちの2割が重症化すると思い込んでましたが、ちがうようですね。対策は罹患しないことに重点が置かれていますが、これだけ罹患しやすいのですから、重症化させないとか、重症化した時の治療を早期に如何に上手くやるかも重要ということになります。

 しかし、また、現時点で、人口の6%が感染中であるということが驚きです。というのは、もし、この病気が1日で治る病気だとすると、毎日6%が罹り、治っていきますので、17日たつと、全員感染して終息するわけです。でも現実はもちろんそうなっていません。

 それは、このウイルスの体内にとどまる期間、PCRが陽性となる期間が長いということです。これが、平均1か月だとしましょう。日本感染症学会のホームページにある論文からの推測ですが、もっと短く終わる人もいれば、もっと長期にウイルスを保有する人もいそうです。

 4月27日の朝日新聞の朝刊に載っていた千葉県の施設では、PCRが陽性だった40人の入所者を3週間後にもう一度調べたところ、22人が陰性だったということです。ということは、3週間たっても18人約50%は陽性のまま、つまり、ウイルスを保持しているということです。福岡先生のおっしゃる動的平衡を感じさせます。(4月27日追加)

 また、コロナウイルスが問題となってから数カ月たっていますので、現在の感染者87万という数字から考えると、東京では回復者(抗体保有者)は、すでに200万人くらいにはなっているのではないでしょうか。87万の2か月分という単純な推定です。

 つまり、4月25日現在の状況として、罹患してない人は、1395-87-200=1,108万人ということにしましょう。また、1,395-200=1,195万人のうち、87万人、7.3%が毎月、罹患してない人が感染する確率であるとかんがえましょう。感染防御策の成否により変動します。

 5月には、1,195-87の7.3%が罹患すると考えます。80.9万人、6月には、1,195-87-80.9=1,027の7.3%が罹患します。75万人です。7月には、1,027-75=952の7.3%、69.5万人が罹患します。8月には、952-69.5=883の7.3%64.4万人が罹患します。

 こんな風に考えていくと、未感染者が毎月何十万人も減っていくので、現在PCR陽性者もだんだん減り、夏か秋には少なくとも医療崩壊は起きにくくなる水準になるのではないでしょうか。

 もし、ウイルスが体内から消えるまでを半月にできれば、もっと早く医療の負担が減ることになります。

 また、感染防御策が成功すれば、7.3%という数値を低くすることができます。医療崩壊は防ぎやすくなり、命は救えますが遷延はします。

 医療体制に余裕ができれば、感染防御に重点を置くより、規制を緩和して、重症者を確実に治療することに重点を置くというようにシフトするタイミングが大事でしょうか。

 しかし、無症状感染者がたくさんいるということは、そこから感染が生まれるわけですから、うまく見つけて、ウイルスを除去するようにしなければならないと思います。

門外漢ですが、勝手に自由に考えてみました。

追加で思いついたことですが、例えば今日都民全員にPCR検査をしたら、1395万人のうち、87万人が陽性になる可能性があります。しかし、実際陽性になっているのは、1日せいぜい200人です。実際は87万人陽性なのに、テレビで陽性といっているのは、200人ということは、何%が見逃されているか?

 200÷870000×100=0.02298% が発見される。 見逃されるのは、100-0.02298=99.97702% 

 簡単に見積もって、毎日 99.9% 以上の人が感染を見逃されているという事実があります。87万人が1か月感染していて、その1か月にPCRでひっかかるのが、200×30=6000人だと多く見積もっても、0.69%が発見されるとなり、99%以上見逃されることになります。

 実際のPCR検査は、症状のある人にしているので、単純にはいえませんが、それにしても感染者のほとんどは診断されていないということです。今の時期ちょっと熱やだるさでもあれば、感染している可能性は高いのではないでしょうか。しかも検査の陽性率が20%とかですね。37.5度以上が4日間などの基準で絞ってますが、それでも20%程度にしかなっていません。症状のない人を集めてきてPCRをしても6%が陽性となるのに、厳選したつもりでも20%にしかなりません。基準が意味のないものになっています。

 本当は感染率は滑らかに推移しているはずなのに、日ごとに半分になってまた、倍になったりしているのですから、本当におおまかにしかわかりません。ただ、検査数を減らすためだけに基準があることになっています。これならば、開業医の先生が臨床診断した方が正確なのではないでしょうか。PCRなしでも治療を開始できるようにすれば助かる命もあるのではないでしょうか。アビガンを余らせても仕方ないように思います。岡江さんの場合も基準に合うまで待たねばならなかったことが問題なのではないでしょうか。

 これらから考えると、感染対策に最重点を置くのでなく、とにかく重症者の適正早期治療に重点をおくことでしょう。それは、もう現場の方々が非常に頑張ってくれていると思いますが。(この項は5月5日に追加)

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