コロナウイルスと精神科 その3

 ウイルスが活動する目的は何か?という精神科医しか考えないことについて書きます。医学的な検証に耐えうるほど質の高い論考ではありません。お許しください。

 生物の目的の一つとして、その生物自身や種が生存する、発展するという目的で進化・発展・繁栄していくということがあります。そして、そのような目的に沿って自分たちを変化させて環境に適応させていく、あるいは環境に適した種が生き残るというのが、ダーウィンの進化論です。(だいたいは合っていると思います)

ヘルペスウイルス

 ウイルスの特徴をみるのに、勝手に3つの軸でみてみます。感染力、致死力、潜伏力の3つです。

 まず、ヘルペスウイルスについて考えてみます。ヘルペスには何種類かありますが、この中で口唇ヘルペスウイルスの場合を取り上げます。このウイルスは、感染すると、体内に長く潜伏し、人の体調が悪化した時に活発化して、口唇に水疱を形成します。体調が回復してしばらくすると姿を消しますが、人体の中に生き続け、人と長く共存します。

 人を死に至らしめることは基本的にはありません。致死力が低く、潜伏力が強いという特徴があります。このウイルスは、細く長く生きる人生?を選択したといえます。人はこのウイルスを完全に駆逐するのは困難であり、体調管理に気を付けて、うまく付き合っていくしかないのです。控え目ですが、長く生きるという点では成功したウイルスともいえましょう。

エボラウイルス

 エボラ出血熱の場合はどうでしょうか。これは、致死率が80-90%と非常に高い危険なウイルスです。感染は、患者の体液等から移る接触感染で、感染力はそう強いとは思えません。潜伏期間は1週間。感染したらほとんどが重症化します。ただ、症状もはっきりしているし、感染防御もできやすいと考えられ、強力ではありますが、大規模に拡大はしにくいウイルスであるともいえましょう。コロナよりも囲い込みは楽な面があります。

 ウイルスは、人にとりついてようやく生きていくのですが、エボラは、致死率が高いので、宿主を殺してしまい、自分が生きていく場所を狭くしがちだともいえましょう。ウイルス自身が繁栄するには、致死率が高すぎてはいけないことがわかります。エボラは、花火のような人生かもしれません。

インフルエンザウイルス

 インフルエンザはどうでしょう。1日から7日くらいの潜伏期間を持っていますが、長く黙っていることができず、潜伏力は強くはありません。飛沫感染による強い感染力があります。人間側は、ワクチン、検査キット、抗ウイルス薬などの武器を用意していますが、しぶとく生き続けており、夏を中心とした休戦期間が終わると新たな戦いを始めます。

 それは、毎年自分を変異させていくという才能を持つからです。新型コロナほどの致死力ではないものの、毎年、死亡する方も多いです。

 社会的な側面からみると、医療産業を活性化させるウイルスといえます。予防接種には、ワクチンの産生、販売、流通、検査キットの作成や実施、抗ウイルス薬の投与など、インフルエンザ産業を形成しています。そういう意味では、一部の企業や組織を盛り立てるという目的があるかのようです。

コロナウイルス

 では、新型コロナウイルスですが、潜伏期間が最大14日と長く、この間に感染を広げるので、見えない敵、ステルス機みたいな強い潜伏力を持ちます。感染力はご存じの通り強いといえましょう。重症化力、致死力がインフルエンザより高いといえます。また、一度ウイルスが陰性化してもまた、陽性化したりして、なかなかしぶとい敵です。

 次から次へと感染し宿主を殺しながら、やはり、通り過ぎていくのではないか、その致死力と感染力が結局、ウイルス自身の生命を終わりに近づけるのではないかという気がします。

 このウイルスは人間にとって大切なもの、人と人との出会い、つながり、協力、自由、経済活動などを奪い取ります。死にたくないなら、そのしるしに、お前の大切なものを放棄せよと言います。自由を人質にしているのです。「テレワークやIT化などだめだ、話せばわかる」という頑固老人を駆逐したいかのようでもあります。

 

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