優しくありなさい その2

というわけで,この問題にがぜんやる気がでてきてしまいました。そもそも,プラトンの「ソクラテスの弁明」や「国家」の中では,プラトンがソクラテスの口を借りて語るという形式になっていますが,「・・・しなさい」などの命令調の表現はほとんどないか,まったくないのです。だから,「優しくありなさい・・・」は,どうもプラトンやソクラテスが言いそうなことではないのです。

そこで,わたしは誰かに確かめたいと思いました。まず,この本の末尾にはこの大手出版社の編集部の電話番号が記載されていましたので,さっそく電話してみました。電話に出た編集部の男性は聡明そうな方で,私が精神科医師であること,この本を購入したこと,この前後の文脈が知りたいので,どこにこの名文の記載があるのか教えてほしいことを伝えました。その男性は,担当した編集者が不在なので後で聞いてお返事しますと答えてくださいました。そして,病院の電話番号やメールアドレスを伝えました。

数日後にメールが来ました。その電話に出てくださった男性の方で,それはプラトンの名言で,ほかのページにも載っているなどの一般的なお答えでした。私は,その辺のことは知っていましたので,出典にある「ソクラテスの弁明・クリトン」と「国家」をざっと読んでみましたが,この2書にはその名言がみつからない旨をお返事しました。するとまた,それに対する返信が届きました。ちょっとびっくりしたようすでした・・・・

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