精神症状があるにも関わらず,通院してくれない,薬も飲んでくれない。しかもそれが長期に続き,いつ解消されるかわからないとご家族が気をもむことがあります。入院治療が行われ,粘り強く適正に病院とご家族や支援機関の協力をすることによって,自分に治療が必要であると自覚が生まれ,通院治療に移行して,デイケアや作業所に通えるようになる,親とも話し合えるようになるということが多くあります。

 このように自立できるようになると,今まで,長期に我慢していたのはなぜかと後悔するご家族もいます。なかなか導入に至らない理由としては,周囲から入院治療は望ましくないと言われるとか,入院させると親を恨むようになるのではないかとか,言ってもきいてくれないなどの理由があるかもしれません。

 しかし,どんな形にせよ,入院して治療がうまくいけば,また,良好になるまで粘り強く治療を継続していれば,多くの場合,病状は軽快し,治療を受け入れ,ご家族のもとにもどって安定した生活が送れるようになる確率が現在の精神科医療では昔に比べて高いといえます。何もしないより多くの利益を患者さん本人,ご家族に与えることができます。

 入院の形態には,主なものが3種類あります。措置入院は,自傷他害のために,2人の精神科医が措置入院が必要であると診断したのもので,県知事,市長の命令によるものです。入院費は国が支払います。
 医療保護入院は,当院の入院患者様のうち約7割を占めますが,精神保健指定医が精神障害のために入院が必要と診断し,家族等の同意があるものです。同意者は一人だけでよいことになっており,また,治療の責任は負わなくてい良いことになっています。家族等とは,親,兄弟,成人した子,孫です。後見人等も入ります。家族がいない場合は,市長同意になることがあります。 
 任意入院は,患者様自身の同意で入院することで,任意入院のお知らせを外来で読み,同意書に署名して入院します。日中の外出,退院は自由です。

 入院をお考えの際には,病院(048-873-3115)にお問い合わせいただくか,所轄の保健所やこころの健康センターに相談してください。

 なお,暴力や自殺の危険が切迫している場合は,迷わず警察にご連絡ください。警察経由で措置入院等につながることがあります。本人,家族,周囲の人の安全を第一に考えなければいけません。

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